• facebook
  • twitter
  • TikTok

関東ブロック伝産事業実行委員会 様

導入事例
#インタビュー #テレビde通訳
2019/04/16

(右) 東京金銀器工業協同組合 理事長/一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会 理事  森 將 様
(左) 経済産業省 関東経済産業局 産業部 産業振興課 クリエイティブ・コンテンツ産業室 室長補佐  国分 健男 様

関東ブロック伝統的工芸品展の公式通訳サービスに採用

「テレビde通訳」により、
伝統的工芸品職人たちの真摯な想いや日本の伝統・文化を
外国人観光客へ伝えることができました。

関東ブロック伝産事業実行委員会 プロフィール

「伝統的工芸品」とは、製造過程の主要な部分が手作りで行われ、製造技術や技法が100年以上の歴史を有するなど、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に定める要件を満たした工芸品です。
経済産業省は全国で232品目の工芸品を「伝統的工芸品」に指定し、地域ブロックごとに伝統的工芸品産業を振興しています。
関東ブロック(関東甲信越・静岡地域)では60品目が指定され、各産地組合の代表者が関東ブロック伝産事業実行委員会を組織して、公民館や百貨店で伝統工芸品の展示・実演・販売を行う「関東ブロック伝統的工芸品展」を開催しています。
日本の文化への関心が高まる2018年は、外国人観光客の玄関口となる羽田空港国際線旅客ターミナルビルで開催。11月23日から25日までの3日間にかけて、日本の匠を物語る伝統的工芸品(インテリア・食器・重厚家具・衣装・和装小物)が訪日観光旅行に豊かな彩りを添えました。

導入の背景

日本の伝統的工芸品の素晴らしさに伝えるために、 
テレビde通訳を公式通訳サービスに採用しました。

その日、羽田空港国際線ターミナルビルの「はねだ日本橋」を渡った外国人観光客は、「お祭り広場」に展示される色鮮やかな岩槻人形や繊細な駿河竹千筋細工に目を奪われ、鎌倉彫りの実演や和服の着付け体験に心を弾ませました。展望デッキ前の「E DO HALL」には、江戸木版画や箱根寄木細工、益子焼などの関東ブロック32産地の伝統的工芸品が並び、羽田空港に乗降する外国人観光客に日本の匠と文化を紹介するコンシェルジュの役割を果たしました。

「インバウンド客が増えていますが、日本の観光地を訪れても、その地域の伝統的工芸品に触れる機会は少ないのが現状です。そこで、東日本への観光旅行の乗降口となる羽田空港に、関東ブロックの伝統的工芸品を一堂に紹介する場を設けました」
関東ブロック伝産事業実行委員会の富田氏は、多数の外国人観光客で賑わう会場に目を細めています。

関東ブロック伝統的工芸品展を後援する関東経済産業局の国分氏も、外国人観光客を強く意識した展示会への意気込みを語ります。
「経済産業省も日本の伝統的産業を継承し発展させるために、海外に積極的に日本の伝統工芸品を紹介していくことを奨励しています。特に今回の工芸品展は、中国最大のショッピングサイト『微博(Weibo)』でも事前に告知しましたので、沢山の中国人の方が訪れる盛況なものとなりました」

全国染色協同組合連合会・東京都染色工業協同組合 理事長/
東京染小紋 伝統工芸士  富田 篤 様

選定の理由

そこに込められた工夫や技術、風土の歴史や文化まで。
外国の方に正しく理解していただける通訳サービスです。

会場でのご案内には、「テレビde通訳」が公式通訳サービスとして活躍しています。各展示コーナーに通訳サービスの存在を知らせるボードを設置し、ご希望のお客様と案内役の工芸品職人との対話をお手伝いさせていただいています。

「昨年までは英語と中国語の通訳者を手配していましたが、『テレビde通訳』ならば、1ライセンスで複数の言語に対応できて効率的です」
富田氏が語るように、今回の展示会では英語・中国語・韓国語に定額で対応できるインバウンド観光向け新プラン「おもてなしプラン」を活用しました。この3言語で外国人観光客の90%以上の使用言語をカバーし、言葉の壁を超えたコミュニケーションが可能になります。

「伝統工芸品の魅力を伝えるためには、出来上がった品物だけでなく、そこに込められた工夫や技術、背景となる文化や歴史まで理解してもらう必要があります。ただ、私たち職人は、どうしても外国語に疎くなる。『テレビde通訳』があれば、安心して私たちの言葉を伝えることができます」

駿河竹千筋細工 (有)みやび行燈製作所 杉山 茂靖様

導入の効果

お客さまのお国の言葉で、タイムリーに正しくご案内。
タブレットの機能も活かして、スムーズにおもてなし。

木曽漆器は、木曽の豊富な檜材を下地に漆を塗り分けて造る工芸品です。
幾層もの漆を使った独特の模様が美しい光沢を放ち、展示ブースを訪れた中国人観光客の方も、木目を際立たせたブローチに心を奪われたようです。

案内役の萩村氏は早速、本部カウンターに備えられたタブレットを使って、中国語の通訳オペレーターを呼び出します。観光客の方は、萩村氏の説明を通訳オペレーターに中国語で通訳してもらったり、タブレットをインカメラの画面に切り替えて、試しに付けたブローチの光沢を確かめたりしながら、購入することを決められました。
『テレビde通訳』では、通訳オペレーターも実際に商品を見ながら通訳できるので、的確に通訳でき、スムーズに商談が進むようです。

「お客様は材質が何なのか興味を持たれていましたので、木をベースに漆で光沢を出していることを通訳していただきました。地元の店舗では英語と日本語の身振り手振りで応対していますが、『テレビde通訳』はタイムリーにコミュニケーションできるので、非常に便利ですね」(萩村氏)

木曽漆器工業協同組合 理事/
株式会社 山加萩村漆器店 代表取締役  萩村 実 様

伝統工芸品に込められた職人達の真摯な想いを、
通訳オペレーターがわかりやすく伝えてくれます。

東京染小紋は、染色により格調高い柄の細かさを引き出して気品を示す着物として、世界中のデザイナーから注目されています。衣装展示のブースでも、中国人研究者の方が東京染小紋と京都の西陣織の違いを尋ねられ、青木染色研究所の髙井 洋美さんが糸を織り込む西陣織と染物との違いを丁寧に説明されていました。

「着物は専門用語も多く、産地によって染め方や織り方の違いがあるので、どうしても説明が難しくなりがちです。『テレビde通訳』のオペレーターの方はその都度、難しい言葉の意味を確認してくれるので、必要な説明を補足していくことができました。私たちは、着物に注ぎ込んだ想いをすべて伝えていきたいのです。その想いを端折ることなく、丁寧に伝えてくれるのが嬉しいですね」(髙井さん)

自国語なので、お客様も安心して質問できるようです。
丹精込めた伝統的工芸品の真価を伝えることができました。

東京金銀器工業協同組合 理事の森氏が経営する森銀器製作所は、光の屈折で盃の中に玉を浮かび上がらせる玉盃「ながれ」で特許を取得し、中国の愛好家にもその名が知られています。今回の展示会でも、中国のお客様が高額な銀細工の急須(きゅうす)と「ながれ」を購入されていきました。

「そのお客様は、銀細工の作者に興味を持たれていましたね。私は中国語は話せませんが、『テレビde通訳』のおかげで丹精込めて造った銀製品の価値を伝えることができました。ただ、その時に通訳オペレーターの方にも玉盃をお見せすることを忘れていました。玉が浮かび上がる仕組みまで説明できたら、日本の匠の素晴らしさへの理解をより深めることができたのに残念でした」(森氏)

「テレビde通訳」は接客現場と通訳オペレーターを中継しているので、商品や技術の説明を臨場感をもってお客様にお伝えすることができます。自国の言葉を使える安心感からお客様も質問やご要望を率直に言葉にでき、案内役との会話も弾むようです。

言葉の壁を超えたコミュニケーションは、心のこもったおもてなしへとつながります。「テレビde通訳」は、日本の伝統的工芸と外国人観光客との出会いの場をしっかりと盛り上げていきました。

Wordpress Social Share Plugin powered by Ultimatelysocial
YouTube
Instagram